ありがたいことに4月にゲーム開発専業になってからここまでの成果としては、自分的にはかなり順調です。
この半年程で、当初アルバイト程度だった収益は、今のところ場所を選ばなければギリギリ生活出来るぐらいになりました。
といっても、夏の野球シーズン→大型アプデ→たまたまバズった→メジャーの盛り上がり という追い風が続いているだけで、まだまだ全く食えるレベルではありません。特にここから冬~春はヤバいんだろうなとは思います…
それはさておき、本題です。
と、ここで突然の自己開示をするんですが、僕は現在、結婚予定の彼女と二人暮らしをしています。
そして自分の専業としての継続戦略に繋がるんですが、僕が家事全般+アプリ開発、彼女が正社員として共働きをすることで、「ヒモ系専業開発者」として生活出来ている状況です。
ということで僕レベルで独立出来ているカラクリは圧倒的に他者依存な訳ですが、生活費に追われるということは彼女に見捨てられない限りはないですし、持続可能な環境が一応完成しています。
ちなみに彼女の存在、理解がなくこの環境が作れなかったとしたら、まず間違いなく独立はせずに普通に働いていたと思います。
イレギュラーだとは思いますが、色んな偶然と縁が嚙み合った結果のこういうパターンもあるということを紹介しておきます。
ガチのマジで本題に入ります。
先日のブログでも嫉妬についての記事を書いたのですが、開発自体は割と順調に来ているはずなのに、なぜか徐々にメンタル的にあまりよくない方向に向かっているような感じがしていました。
特に、SNSやアプリストアなどで人の成功を見るのがつらく、嫉妬や対抗心でよくないことを呟きかけたりとか…
流石にあまり人目に触れたくないので、ブログに書き殴ったりしていました。
で、その彼女(心理学部出身)にそれを相談してみたところ、「自己評価維持モデル」というものを紹介してもらいました。
見せてもらった専門的な単語集から直接引用すると
人が肯定的な自己評価を維持するメカニズムを説明したモデルである。自分にとって心理的に近い他者の優れた遂行が、自己評価を上げるか下げるかはその活動の関与度によって決まる。関与度が低いと自己評価が高まるが、関与度が高いと自身への脅威となる。自己評価の維持が難しい場合、人は不快を感じるため、他者との心理的な距離、自分または他者の遂行度合いの認知、課題への関与度などを変化させることで自己評価を維持しようとする。
…わからん!!!
ということでggってみると、とても分かりやすいサイト(https://yasabito.com/11675)がありました。以降はこのサイトからも引用しつつ、解読していきます。
まず、「自分にとって心理的に近い他者の優れた遂行」がなんなのか?についてですが、
心理的距離…自分と他者が親しいか(例:友達である・年齢が近いなど)
遂行…他者よりも上手くできたか
とあります。
つまり、自己評価維持モデルとは「自分と親しい誰かが成功した時に、自己評価がどう変化するのか?」というのをモデル化したもの、ということらしいです。
他人の成功を素直に喜べるときもあれば、嫉妬するときもあるというメカニズムを形にした感じですかね。
で、この時に重要なのが「自己関連性」=「自分にとって重要であるか」らしいです。さきほどの単語集でいうところの「関与度」と同義ですね。
例えば、アプリ開発は僕にとって非常に重要なこと=「自己関連性が高い」=「関与度が高い」と言えます。
そして、この自己関連性が高いかどうかで、他人の成功の感じ方が変わるそうです。
- 自己関連性が高い→他者との心理的距離が近いとき、相手を脅威に感じて、自分自身が傷つくのを守ろうとする(比較過程)
- 自己関連性が低い→他者との心理的距離が近いとき、自分のことのように感じて、相手を誇りに思う(反映過程)
僕を例に適当に挙げてみると
自己関連性が高い分野:アプリ開発、プログラミング、ビジネスなど
自己関連性が低い分野:音楽、絵、ファッションなど
となるので、もし友達が個人開発者としてバカ売れしたら脅威に感じて、歌手として紅白に出たら誇りに思う、となるみたいです。
以上で用語の理解が出来たので、しっかりと考えてみます。
僕がアプリ開発において嫉妬してしまうのは、まさしく自己関連性が高いからと言えるでしょう。
SNSなどで眺めている人が心理的に近い…わけでは無いのですが、同業ということで普通の他人よりは近く感じているのかもしれません。
そして、そういった成功を見たときに不快に感じて、自己評価の維持が難しくなります。
そこでどんな行動をとるか、というところで、僕は嫉妬したり悔しいと感じたりしているみたいです。
…要するに?
要するに、これは自然な反応なのかもしれない!!!
アプリ開発に全力投球すればするほど、自己関連性が高まる=嫉妬心が大きくなっていくというのは、このモデルから考えればとても自然な流れです。
僕はいわゆる一般的なキャリアなどをすべて捨てているので、自己関連性の高さは結構なものです。
そんななかで「本業の合間に副業で開発して〇〇万!副業サイコーw」みたいなのを見たら、まあもう狂わずにはいられませんよ。
ところで以前、和尚さんについて書いた記事(https://kamaseinugames.blog/2025-09-26/)で、和尚さんがこう書いていたことを思い出しました。
個人的にもよく話したり、飲んだりさせていただいてる個人開発者のみんな、そして一緒にGimmiQを組んでいるリオ(@StudioLoupe)さんだって「友達」であり「ライバル」だと思っています。
硬く握手を交わしている時だって、後ろ手にはナイフを隠し持っている。
「いつでも殺ってやるぞ!俺の方が強いぞ!」ぐらいの気持ちが必要なのでは無いかと。
そして、そのナイフは向けあうだけではなく、時には同じ方向を向き共に闘う武器とする。
そんな関係を築けたら嬉しいと思います。
自分のやっていることにプライドを持てば、他人の成功に対して何か思うのは当然なのかもしれません。
でも、そのうえでみんなリスペクトも持っていて、おめでとうと言うべき場面で素直に相手を祝うことが出来る大人なんだと思います。
今の僕はまだそれは出来ないかもしれない…みんなすげぇ~
いつかはそんなスマートな大人たちの世界に入っていけたらいいなぁと思いつつ、僕は今の自分の状態も肯定して生きていこうと思いました。
あ、あと少し思ったのは、横のつながりは大事だけど心理的に近くなってしまうリスクもあるなぁということ。
開発者同士で仲良くなればなるほど、知り合いが増えるほど、「心理的に近い他者の成功」を見る場面が増えて自己評価がブレる場面は多くなるかもしれません。
横のつながりを作るのはもちろん大事だけど、そういう耐性や自分のメンタルケアだったり、アイデンティティをどれぐらい確立出来ているのかのバランスは絶対に考えないといけないと感じました。
…以上です!
今回これを調べてみて、僕の中でこの嫉妬心などを肯定することが出来て、なんだか心が軽くなってきました。
もし僕のように悩める人がいれば、このモデルに当てはめて整理してみるといいかも?
ここまで読んでくださりありがとうございました。
