個人開発で食べていきたいKamaseinuです。
あまりネガティブな部分は見せないようにしてきたつもりですが、思い切ってぶちまけてみます。
不快な気持ちにさせてしまったらすみません。
本題
このブログを書くきっかけになったのは、今朝。
ここ数ヶ月は忙しかったり開発に集中したりしていて、あまりストアのランキングなどをのんびり見る時間はなかった。
で、たまには見てみるか、と思ってランキングを見ていたら、自分の野球ゲーのようなアプリが自分のアプリよりも上位に食い込んでいたのを発見。
最初見た時は一瞬、え?パクリ?と思ったけど、実際プレイしてみると、完全に別ゲーだった。
自分のゲームは一人の野球人生に焦点を当てたゲームだけれど、それはペナントをメインにしたコンセプト。
何より完成度が高く、自分のゲームのレビュー欄に書いてあった要望は全て実装されているんじゃないかと思った。
いつかはこういうペナントのゲームが出るだろうなとは覚悟していたけど、実際に出てしかも評価されているのを見ると…「ついに出たかぁ…」という感じ。(?)
野球ゲーを作った経緯
個人開発を始めた頃、「需要があって自分でも完成させられそうなもの」というテーマで作るものを考えていた頃を思い出した。
それで、スマホゲームだと意外と作っている人がいないということで、架空選手の数値シミュレーションを作ることに。
後述するようにこういうコンテンツはYoutubeの動画などでも人気があって、これは需要があるのではないか?と感じていた。
それで試しに作ってみたら、割と多くの人にプレイしてもらうことが出来て、勝手に自分だけの新たなジャンルを開拓した気分でいた。
それで、のんびりといずれはペナントとかも追加していけば良いかと思っていたけど、世間がそんな待っていてくれるはずもなかった。
こういった感じの別のゲームが出て売れるということは、成績ゲーには需要があったということで非常に喜ばしいことだけど、やっぱり悔しかった。
もし仮に自分のゲームがほんの1mmでもインスピレーションを刺激して、スマホで数値シミュレーション系のゲームいけるなってなっていたとしたら、少し報われるのかもしれない。
ペナントを作らなかった理由3つ
自分のレビュー欄にもたまに「監督としてやってみたい!」という要望はあったし、前からたまに野球ゲーに関して相談している友人にも昔「ペナントにしたら絶対もっと売れる」と言われたこともあった。
でも自分のいくつかのこだわりや固定概念が捨てきれずに、いまいち開発に乗り出せずにいた。
ということで、悔しい気持ちとか嫉妬心をここで供養したい。笑
1つ目 作りたいものが若干違った。
まず1つ目が、自分が作りたいゲームはペナントというよりは、分かりやすく言えばマ○ライフのような、しっかりと1人の選手自体を深堀りするようなゲームだったことである。
さきほどちらっと書いたが、自分が野球ゲーを作るきっかけとなったのは、Youtubeで流行っている「架空選手のストーリー」の動画である。
知っている人は知っていると思うが、野球ゲームでシミュレーションを回して得られた選手の成績を、ストーリー仕立てで紹介するものだ。
昔からこの類の動画を見るのが大好きで、選手の成績から動画投稿者が膨らませた妄想のストーリーを見るのがすごく楽しかった。
ペナントも成績の数字の羅列を見るのも好きだけど、どっちかというとそれに絡めた人間ドラマみたいなものを妄想する方が好きだったんだと思う。
だからこれまでのゲーム歴を振り返っても、自分ではあまりオー○ナとかはしなかったけど、マ○ライフのようなゲームは野球に限らず沢山やった。
別にオー○ナでも妄想出来ないわけじゃないんだけど、ストーリーのようなものでゲーム側にある程度”お膳立て”してもらわないと、なかなか楽しむ気にならない性である。
しかもそれでいて詳細な成績はたまに見たいし、お金みたいな数字は現実的な額であって欲しいというわがままぶり。
だからこそ、シミュレーションはリアリティ高く作りつつも、選手がどういう性格なんだろう?みたいなパーソナリティに重きを置いたものにしていきたかった。
…となると、自分が理想とするゲームは。単純に普通のペナントゲームよりもパラメータが多く複雑になってしまうとか考えてしまって、ちょっとペナントは無理なんじゃないかと。
これを完全に実現している海外のとあるプロサッカーチームマネジメントゲームがあるけど、完成形にそれを想像してしまって、自分には無理だと諦めた。
悩んだ末に、そのサッカーゲーを一人分の選手だけ切り取る感覚で、今のように一人の選手の軌跡を詳細に描いて、各々が妄想しやすいゲームにしようと決意。
…個人的な意見だが、サ○セスやマ○ライフを好む層と、オー○ナを好む層は割と異なっていると思っていて、もしペナントじゃなくても恐らく一部には刺さってくれる、もしくは他にペナントシミュレーションが出ても意外と生き残れるのでは?という淡い希望を抱いて作ったところもある。
2つ目 ファンを満たせる自信がない。
2つ目に、ペナントシミュレーションという分野は、ファンもライバルもレベルが高すぎると思ったこと。
ペナントを作るには膨大な時間が必要だし、単純に高クオリティのものを作りきれる自信があまりなかったというのもあるけど、それ以上にペナント好きの人たちの熱量には敵わないと思った。
世の中には企業ゲーだけでなく、ブラウザ上や特定のOSでしか動かないといった事情であまり知られていないだけの、素晴らしいペナントゲームはいくつもある。
彼らがほんの気まぐれにスマホゲームとして開発したら、まずもって勝てないだろうという絶望感を抱えながらやり続けるのが、モチベーション的に厳しいと思った。
それに加えてファンも目が肥えているし、比較対象となるゲームもまたそういったレベルが高いゲームだ。
さらに彼らが一番求めているのは「リアリティ」なのかなと思っていて、それを満たすのであればゲームのアレコレはあまり関係ないんじゃないか?みたいな。
そうなるとだんだんゲーム開発というよりは、研究のシミュレーションプログラムの開発みたいになっちゃうんじゃないか?と怯えた。
(実際自分のゲームでもだいぶなってるけど。笑)
そんなこんなで、この方向は自分の興味関心も踏まえて、開発するのが難しく感じた。
3つ目 どうしてもアクセルが踏み切れない。
最後に、これはあまりはっきりとは書きたくないけど、やはりテーマ上いつ消されてもおかしくないゲームであるということが大きい。
人生で初めて出したゲームということもあって、なにも期待していなかったところで、野球というジャンルの大きさによってある程度プレイしてもらうことが出来た。
アップデートを重ねてランキングにも載れたし、広告収入もお小遣い稼ぎくらいにはもらってるけど、グレーであることには変わりがない。
これがもし趣味だったら多分何も気にせず開発し続けたんだろうけど、自分はこれを生業にしようとしている。
となると、これをずっと開発し続けた後に何が残るのだろうかと自問自答したら…病んでしまった。
これを考えていた去年の夏以降、どうにも本腰を入れてアクセル全開で開発する気持ちがなくなってしまって、今日までアップデート出来ていない。
もちろん、さっき書いたサッカーゲーのように、シミュレーション一本でめちゃくちゃ作り込んでバカ売れすれば、真っ当に作るだけの準備も出来るだろうし、様々な悩みもなくなると思う。
でも、それに懸けていくほどの、実力も熱量も足りないと自覚してしまった。
あとは、自分の憧れの開発者のテーマが野球であるということもかなり影響している。
自分はこの方に影響を受けすぎているから、同じ土俵に上がりたくない。みたいな笑
なんだろう…これは言語化出来ないけど、同じことをしていたら絶対に勝てないという直感とか、あととにかく差別化したかったんだと思う。笑
やっぱりこういった不安要素を鑑みると、野球ゲーでちゃんとお金を取りたいならもっと違うやり方じゃないといけないというモヤモヤが晴れず、モチベ的な面で自分はダメになった。
おわり
そんなこんなで、去年から徐々に開発の重きをラップゲーにシフトしています。(これも完全にクリーンなテーマとは言えないけど)
野球ゲーもデカいアップデートをもうすぐ出せると思うけど、あくまで自分の中ではいつ消されても良い趣味のような感覚で作っているから収益とかも当てにしてないし、これからもユーザーの期待を裏切り続けることになる気がする。
じゃあどっちみちユーザーに対して無責任なんじゃないかと自分でツッコみたくなるけど、まあ、直接お金もらうか否かなんていうのは、気持ち的な問題なのかもしれないです。
今回のことで自分のゲームの強み、差別化ってなんだろう?とか考えられたり、後ろめたい気持ちがまだあることも再確認出来たり、ポジティブな要素もあります。
まあ、これからものんびりと気が向いたらアップデートしたいと思います。
こんなブログをここまで読んでくださった方がいたら、ありがとうございました。